隣人とのトラブル、避けたいものです。

2007/06/26

【一般】土地の所有権は地上・地下何mまで?

土地を巡って隣人トラブル!うちには関係ないなんて思っていませんか? 住宅を購入する上で、できれば知っておきたい建築に関する用語や知識をQ&A方式で分かりやすくお答えします。

Q 土地の所有権は地上・地下何mまで?

A 基本的に上下の制限はないけど、公共ライフラインによっては制限を受ける場合も。

土地や建物に関わるトラブルは、土地の所有権の上下の範囲の問題がほとんど。自分の土地や住まいがどこからどこまでなのか、知っておくと回避できるでしょう。
民法第207条に「土地の所有権は法令の制限内においてその土地の上下に及ぶ」とあるように、基本的に、土地の所有権の範囲は地上・地下とも何mまでという厳密な決まりはありません。だからと言って、地下奥深くの地球の中心から空高く宇宙まで自分の土地だと捉えるのではなく、所有することによって利益がある常識的な範囲内に所有権が及ぶと考えましょう。
ただし、「法令の制限内」とあるように、様々な法律によって制限を受けることがあります。
例えば、家を建てる際に「建築基準法」「建築協定(地域ごとに定められたルール)」などの法律が関わり、家の階数や高さが制限されます。詳しくは、お住まいの自治体の建築担当課などにお問合せ下さい。

空中・地下の所有権

しかし、もし高架や電線、地下鉄、下水道など公共のライフラインが私有地の地下・上空にかかる場合、そこを貸し借りするという契約を結ぶことがあります。地下・上空に施設などがあることによって土地の所有者にどういう影響があるか、それが許容できる範囲かどうかで、所有権の補償の程度は異なります。

空中権と地下権

■空中権
土地の上の空間にも「空中権」として地上の土地所有権が及びます。東京駅周辺の一部の地区では、低層の東京駅が利用していない空間の容積率を別の場所に譲るという「空中権」の取引が行なわれています。

■地下権
地下の空間にも「地下権」として地上の土地所有権が及びますが、都市の開発や整備を進める公共の利益を優先させるため、2001年に「大深度地下使用法」が施行されました。
これにより地表から40m、建物の支持基盤の最も深い部分から10m、いずれか深い方より下の地下空間は公共の事業に使えるようになりました。
ただし、首都圏、近畿圏、中部圏の一部の都市に限られます。

大深度地下法が適応される地域
首都圏 茨城県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県
近畿圏 京都府、大阪府、兵庫県、奈良県
中部圏 愛知県、三重県

木が原因のお隣とのトラブルを防ぐには

前述の通り、基本的に土地の上下には境界はありません。
しかし、隣家の木の枝や根が伸びて自分の土地に入ってきた場合、その所有権はどうなるのでしょうか?2つのケースに分けて対処法をご紹介します。

隣家との境界

【ケース1】
隣家の木の枝が塀を越えて進入してきた場合

塀を越えて進入した枝により、自分の土地の上空を侵害されていると言えます。しかし、木の枝の所有権は隣家にあります。勝手に切ってしまっては所有権侵害になるので、切ってほしいと請求しましょう。
同様に、隣家の木になっていた実が自分の土地に落ちた場合も、その実の所有権は隣家にあります。無断で食べないようにしましょう。

【ケース2】
隣家の木の根が境界線を越えて伸びてきた場合

もともとは隣家の木だとしても、根が伸びて自分の土地から生えている場合は勝手に切っても構わないことになっています。たけのこが生えてきた場合も、その土地の所有者のものになります。
根を黙って切ること自体、法律上には問題はありませんが、近所づきあい等を考慮した場合、「注意する」「一言断りを入れる」などの対応はしておきたいものです。